【2025年3月期決算分析】相鉄ホールディングス(9003)の業績ハイライトと株価見通し|ホテル事業の回復と不動産開発がけん引する一方で来期は利益小休止―投資戦略&エントリータイミングを徹底解説

投資関連

1. 決算サマリー(2025/3期)

指標実績前期比会社計画比
営業収益2,921 億円+8.2%+0.5%
営業利益378 億円+30.6%+18.9%
親会社株主帰属当期純利益224 億円+39.3%+17.3%
自己資本比率24.0%+1.0pt

要点:運輸・ホテル・不動産が伸長。全項目で会社計画をクリア。

2. セグメント別ハイライト

セグメント売上成長率営業利益成長率コメント
運輸+3.7%+36.8%鉄道・バスとも利用者増、運賃単価も微増。
流通▲0.1%赤字転落既存店売上微減+コスト高。
不動産+11.9%+21.7%分譲完売・賃貸稼働率上昇。
ホテル+22.2%+62.7%稼働率84.9%、単価1.3万円で過去最高。

3. 財務・キャッシュフロー

  • 有利子負債:4,154 億円(+176 億円)
  • 自己資本比率:24%(改善傾向)
  • 営業CF:366 億円 → 設備投資422 億円をほぼ内部資金で賄う
  • CAPEXは鉄道車両更新と大型開発案件がピークアウトしつつあるため、来期以降はフリーCFの改善余地あり。

4. 2026/3期ガイダンスのポイント

指標ガイダンス前期比着眼点
営業収益3,163 億円+8.3%ホテル・不動産が続伸
営業利益351 億円▲7.2%分譲案件一巡、償却費増
純利益213 億円▲4.9%税負担増

注目:売上拡大も利益は小休止。減価償却負担と分譲サイクルを見極める必要。

5. 週足チャート分析

└出典:楽天証券マーケットスピードⅡ 
  • 長期サポート帯:2,050〜2,100 円(2023年安値+フィボ61.8%)
  • 主要レジスタンス:2,300〜2,350 円(26週線 & 旧サポート)
  • 出来高は急落局面でピーク後、縮小 = 投げ売り一巡
  • RSI(14W)は35→40へ反発。日柄調整進行中でエネルギー蓄積段階。

6. 投資判断と今後の展望

ポジティブ材料

  • ホテル・運輸回復で安定したトップライン
  • 不動産開発(ゆめが丘エリア等)が中長期成長ドライバー
  • 自己資本比率上昇で財務体質改善

ネガティブ材料

  • 来期は利益が小休止(分譲一巡・償却負担)
  • 流通部門の構造的低収益
  • 高水準の有利子負債 → 金利上昇リスク

バリュエーション試算

  • EPS コンセンサス:約 220 円
  • 想定 PER 10 倍 → 妥当株価 2,200〜2,300 円
  • 現水準(2,150 円前後)は割安でも割高でもない“フェアバリュー圏”。

7. エントリータイミング別売買シナリオ

スタンスエントリー条件ストップ / 利確
スイング回復狙い終値で 2,300 円突破 & 週出来高増2,200 円割れ / 目標 2,500 円
押し目拾い長期2,100〜2,150 円 で陽線反転を確認2,000 円終値割れで撤退
逆張りショート2,300 円で陰線失速 & RSI<502,350 円超で損切り

8. まとめ

  • 決算は好調:増収・大幅増益で計画超だが、来期は利益一服。
  • チャートは長期サポート上で日柄調整中:上値を試すには出来高回復が必須。
  • 戦略指針
    1. 2,100 円台でのコツコツ拾い(長期)
    2. 2,300 円ブレイク確認後に追撃(スイング)
    3. 2,300 円失速なら短期ショートで逆張り

免責事項:本記事は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図したものではありません。投資判断は自己責任でお願いいたします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました